この著者の記事
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派閥の存在こそが自民党長期政権の秘訣――「理と情の人」渡邉恒雄にみる政治学(下)
渡邉恒雄の1958年の著書『派閥』は、保守政党の悪しき伝統と目されてきた派閥政治について、「党内デモクラシーの確保」と「党内運営の効率化」という二面の効用をもっ…
2025年10月11日
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「早苗旋風」の本質:高市総理は「日本のサッチャー」になれるか(前編)
高市早苗総理の尊敬する政治家はマーガレット・サッチャー元英首相だという。二人の女性宰相は、どこが似ていてどこが異なるのか。前編ではまず、高市総理が圧倒的勝利を収…
2026年3月13日
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「3188日」の持つ意味――安倍国葬論を考える幾つかの視点
安倍元首相の国葬は世論を二分し、政権の支持率下落の一因ともされる。だが、その議論には法理論的な観点と政治論的な観点、あるいは国葬の是非それ自体と他の社会問題のす…
2022年9月20日
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君子はいかにあるべきか――『論語』にみる「政治とは何か」
世界が注視する中、中国の習近平総書記が異例の3期目政権に突入した。いまも厚いベールに閉ざされた中国共産党の内情を知ることは容易ではないが、そんな時だからこそ、中…
2022年11月6日
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権力とは「借りもの」である――李登輝『最高指導者の条件』(PHP研究所)
台湾初の総統選挙を実施するなど「民主化の父」と呼ばれる李登輝は、敬虔なクリスチャンとしての信仰を大切にしつつ、生涯にわたって自身が「日本人の精神」を持つことを誇…
2023年2月5日
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歴史という名の法廷へ「陳述書」――『安倍晋三 回顧録』の歴史的な意味(前編)
通常、日本で首相経験者が本格的な回顧録を出版するのは、退任からかなり後のことだ。中曾根康弘の『天地有情』は首相辞任後10年近く経ってから、『岸信介回顧録』も20…
2023年4月23日
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「戦略的リアリスト」の面目躍如――『安倍晋三 回顧録』の歴史的な意味(後編その1)
故・安倍晋三元首相はタカ派の「ナショナリスト(国家主義者)」と言われたが、同時に「インターナショナリスト(国際主義者)」でもあった。内政と外交を縦横無尽に連携さ…
2023年5月28日
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「国の為死ぬ覚悟」のリーダーがかくも多かった日露戦争――吉村昭『ポーツマスの旗』にみる愛国心の力(前編)
明治国家の命運を分けた日露戦争は、戦場でのみ戦われたのではない。開戦当初はロシアびいきだったアメリカ世論を転換させ、時の米大統領セオドア・ルーズベルトの斡旋によ…
2023年11月12日
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「誠実さ」こそが外交の要諦――吉村昭『ポーツマスの旗』にみる愛国心の力(後編)
陸海軍ともに重要な会戦でロシアに勝利した日本だが、兵力と財政は限界に達していた。アメリカ・ポーツマスでの講和会議に臨んだ小村寿太郎全権は、権謀術数を弄せず「誠実…
2024年1月25日
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「楕円の思想」と謙抑的姿勢――大平正芳の政治哲学(上)
宏池会3代目会長・大平正芳は、行政においても政治においても、二つの中心が均衡する「楕円」の状態にあることを理想とした。大派閥の領袖として権力闘争の渦中に身を置き…
2024年4月7日