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真の「世界大学ランキング」を算出して見えた東大と中国勢の“本当の実力”

2026年6月20日


<span>真の「世界大学ランキング」を算出して見えた東大と中国勢の“本当の実力”</span>
東京大学

歪んだ評価基準に、“順位操作”が相次ぐ「世界大学ランキング」の驚くべき実態について、前編で詳述した。後編では、こうした偏りや水増しを排し、「学術評価」だけをもとにした真のランキングを算出し、その中身から、日本の高等教育の現在地をひもといていく。

"真の評価"では、東大は中国以上の順位に

 日本勢にとって不利な条件が多く、そして“小手先のテクニック”と“カネ”でハックされてしまう面がある、THEや QSなどの「世界大学ランキング」の実態について、前編の記事でおわかりいただけたはずだ。

 では、私たちは何を基準に大学の真の価値を測ればいいのだろうか。

 その一つの手段が、“不純物”を削ぎ落とした「学術・研究分野におけるレピュテーション(評判)データ」と言えるだろう。

 THEやQSでは、世界中のトップ研究者に対して、「あなたの専門分野で最も優れた研究をしている大学はどこか」などを問うアンケート調査を実施している。規模も大きく、QSは2023年時点で15万人以上、THEは25年時点で10万人以上という調査だ。ランキングの偏りをできるだけ除いた純粋な研究力・教育力を測るには、この「人間臭い主観データの集合知」こそが最大の威力を発揮するといえよう。

 まず論文のデータはペーパーミルで操作できても、世界中の何万人もの研究者たちの「頭の中にある評価」を直接買収して回ることは事実上不可能だ。学界の最前線に立つ専門家たちは、水増しされた論文数という表面的な数字に騙されにくく、「あの大学は本当に質が高く画期的な研究をしている」という「暗黙知」を持っている。これは、グレーな数値操作を無効化する最も強固なフィルターとなるはずだ。いくら「主観」といえど、10万件以上のサンプルがあれば、まごうことなき「客観データ」である。

 そして、評判は未来を予測する「先行指標」ともいえる。高い評判や名声を持つ大学や研究室には、これから活躍する優秀な若手研究者や多大な研究資金が吸い寄せられていく。彼らがさらに質の高い研究をその大学で行うため、「大学の評判」は、次なる競争力を生み出す「原動力」そのものでもある。

 そこで筆者は、THEとQSの学術・研究分野におけるレピュテーションデータから、統計的手法(Zスコアによる標準化など)を用いて「純粋な学術評判ランキング」を算出した。評価の偏りや水増しをできる限り排した、最も実態に近いランキングといっていいだろう。

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