経済・ビジネス

自治体「経営」と対ロシア外交の共通点とは? 3選を果たした余市町長が語る戦略づくり・外交・資金調達

2026年9月9日


<span>自治体「経営」と対ロシア外交の共通点とは? 3選を果たした余市町長が語る戦略づくり・外交・資金調達</span>
無投票で3選を果たした齊藤氏だが、候補者不足という人材難は町にとって良いことではないと語る(ロイター)

令和の自治体首長は「経営者」でなければならないと、外交官から余市町長に転身した齊藤啓輔氏は語る。若い人が足りない、資源が少ない――そうした限られた持ち駒で勝負するための思考法は、ロシアとの外交交渉の現場で身に付いたという。自身も36歳で初当選した経験から、地方のリーダーを目指す20代、30代にアドバイスを送る。

小さな成功体験が現場の意識を変える

――行政のトップという立場から、齊藤町長が役場の職員に期待することは何でしょうか。

 大前提として、戦略を立てるのは首長の仕事であり、その責任を職員に転嫁するつもりはありません。

 その上で職員に期待するのは、第一に、一次情報を自分の足で取ってくることです。国の制度は毎年変わるし、要綱の一行の解釈で採否が分かれることもあります。霞が関や都道府県庁に電話を一本入れる、担当官に会いに行く。それをやる職員とやらない職員とでは、自治体に残る果実(実績)の数字が桁で違ってきます。

 第二に、「できません」と言う前にできるようにするための条件を出してほしい、と言っています。前例がない、財源がない、人手がない……それは事実として受け止めますが、では何があれば動かせるのかを併せて言ってもらえれば、その条件を揃えるのが首長としての自分の役目になります。反対意見も歓迎しています。町長室で議論して詰めたほうが、外に出してから傷つくより、はるかに安上がりです。

 第三に、町の外に出て、外の物差しで自分の仕事を測ること。町の常識は世界の常識ではないし、逆もまた然りです。判断の責任は自分が取るから、職員には思い切って前に出てもらいたいですね。

――1期目の初期は、町長が次々と繰り出す「奇策」に役場内でも戸惑いがあったかと想像します。8年間で町役場はどのように変わりましたか。

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

注目の特集

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの電子書籍

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する