泣き声から赤ちゃんの気持ちを解析する
今年3月にこのニュースが流れると、専門家からは「これが支援につながるのか?」という疑問の声が噴出、ネット上ではかつて一世を風靡した犬の鳴き声翻訳機「バウリンガル」を思い出した人もいたようで「人間の赤ちゃん版バウリンガルだ」といった声も飛び交った。
アプリを開発したのは徳島大学発のベンチャー企業。泣き声をスマートフォンで録音すると、声の高低差や周波数、大きさなどを人工知能(AI)が解析、「おなかがすいた」「眠い」「不快」など11種類の状態を判定してくれる。使い方は簡単で、泣いている赤ちゃんのそばでアプリを起動し、数秒間マイクに音を拾わせるだけ。解析結果は画面にアイコンと短い説明で表示される。
同市が導入を進めていたのはこのアプリの有料版。通常は年額1万円以上の課金が必要なもので、国からの少子化対策補助金と市の予算を合わせ100万円の予算を計上、この春から乳幼児を育てる家庭に無料開放する段取りを進めていた。ところが、専門家などから懸念の声が相次ぎ、4月に入りサービス利用は延期に。市の担当者は、「中止ではなく、あくまでも延期。現在、より良い形でスタートするための使用調査を進めている」と話す。
アプリは、子育てロボット時代への入口とも言える存在だ。というのも、国のムーンショット計画では「2050年までに、AIとロボットの共進化により、自ら学習・行動し人と共生するロボットを実現」と掲げられているからだ。公開されたイメージ動画にはロボットが子どもの遊びに寄り添う未来図まで描かれている。