<span>平壌の地球儀写真が予感させる北東アジアの激動 竹島は「韓国領」と認定?</span>
新型駆逐艦「姜健」の就役式では朝鮮東海(日本海)の“脅威”が強調された[「姜健」に乗船する金正恩氏と娘=2026年9月6日、北朝鮮・江原道の元山港](C)KCNA via REUTERS

党規約と憲法の改正で「統一」を放棄した北朝鮮は、韓国との領土の線引きをどのような形で行うか。従来から武力衝突にも発展してきた海の境界問題は、ある意味では南北間の最も危険な火種かもしれない。そして、韓国との正面海域である黄海側だけでなく、金正恩が「恒常的かつ直接的な脅威を受けている」とする日本海側の緊張も見逃せない。昨年、平壌で目撃された地球儀には、竹島(独島)が「韓国領」とされ、北方領土がロシア領とされるなど、北朝鮮の戦略方針を示唆する表現が認められた。

 北朝鮮が2026年2月までに改正した朝鮮労働党規約の詳細が9月初めに明らかになった。韓国の情報機関である国家情報院傘下の国家安保戦略研究院が報告書で発表した。金正恩(キム・ジョンウン)総書記の権限を一段と強め、韓国との「統一」に関する表現を削除したのが特徴だ。

 党規約は北朝鮮で憲法より上位の規範と位置づけられる。焦点の統一問題では「祖国の平和統一」「統一戦線」などの表現がなくなった。韓国を正式な国家と認めず、あくまで「同じ民族で、いずれ統一すべき我が国の南部地域」という意味を込めて使っていた「南朝鮮」の表現も消えた。金正恩総書記は2023年末に韓国との関係を「敵対的な二つの国家の関係」と位置づけており、その方針を踏まえた格好だ。

 統一を放棄する考え方は2026年3月の最高人民会議で採択された改正憲法にも反映されており、領土に関する条項や、核兵器の指揮権を国務委員長(金正恩氏)に付与する条項が盛り込まれた。党規約、憲法という最高規範の全容が明らかになったことで、韓国の国防関係者らの関心は、北朝鮮が考える領土の具体的な線引きに向かっている。5月に明らかになった改正憲法の領土条項では、領域は北に中国とロシア、南に韓国と接している領土、領海、領空と規定しているものの、韓国との線引きがあいまいなためだ。

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