青山学院中等部で行われている「生成AI」講座
私たちの暮らしに急速に入り込んできた生成AI。まるで魔法の道具のように文章を書き、画像を作り、コードまで生み出してしまうこの技術は、もはや大人だけのものではない。中高生の間にも、じわじわと広がり始めている。子どもたちにどこまで使わせるべきなのか、各国の教育現場は揺れている。
その象徴ともいえるのがデジタル教育の先進国とされてきたノルウェーの動きだ。国際的な学力調査で、子どもたちの読み書きや計算などの基礎学力の低下が明らかになると、小学校ではデジタル教科書から紙の教科書へと“揺り戻し”が起きた。さらに今年6月には、生成AIを原則使わせないという方針を発表。8月の新学期以降も、学習支援に限って一部の利用は認めるものの、使用は最小限に抑えるという。
そもそも生成AIは、大人でさえ使いこなすのが難しいのが現状だ。技術進化のスピードも速く、使いこなすには相応のリテラシーがいる。便利な半面、使い方を誤れば思わぬトラブルを招きかねない。
青山学院中等部では「生成AI」をテーマにした特別講座が開かれている。参加しているのは、中学3年生の希望者たちだ。学校全体としては生成AIの利用に慎重な同校だが、この授業だけは少し事情が違う。大学までの一貫教育を強みに持つ青山学院では、生徒が興味や関心に応じて選べる選択授業があり、「生成AI」講座もその一つとして設けられている。
講座は、大学校舎の一角にある特別教室を使っている。というのも、中高の校舎ではネット利用に制限がかかっており、生成AIを使った作業ができない。そのため、この時間だけは制限のない特別教室に場所を移して授業を行っている。この日のテーマは、パソコンで遊べるオリジナルゲームづくり。完成したゲームは最終的にゲームのプラットフォームへ投稿し、公開するという。