フランスの思想史家・哲学者のミシェル・フーコー。その代表作のひとつといっていい『監獄の誕生』が49年ぶりに新訳されました(慎改康之 訳)。
フランス革命を境に、権力に抵抗する者への刑罰は、支配者が権力を誇示するための残酷な刑罰から、監視と規律を基本とする「矯正」へと変わっていきました。それは統治する側にとって柔順な個人を作る過程であり、権力の捉え方を一変させた記念碑的著作として読まれてきましたが、この動画ではイノベーション研究の第一人者である清水洋先生に、一風変わった読み解きを提供してもらいました。
フーコーが提示した近代的な規律訓練が、アルフレッド・チャンドラーが『経営者の時代』で描いた垂直統合型の大企業の進化プロセスと照らし合わせることで、人々を動かすための仕組みがどのように変化してきたのかを考えます。さらに、ハーバード・ビジネス・スクールのトム・ニコラス教授の著書『ベンチャーキャピタル全史』を参照しながら、規律のありようの変化を捉えていきます。