古川元久議員の女性秘書から…
参議院議員を1期務め、衆院3期目で政界を引退した糸山氏の半生は、話題に事欠かない。著書『ケンカ哲学』(河出書房新社)には、こんな記述がある。
〈私は売られたケンカは買う。侮辱されたら見返してやる。メンツを潰されたら仕返しする。それが私の信条だ〉
そうした啖呵は健在のようで、今回、4年に及んだトラブルについても、
「みんなで俺を騙して、まるで全員で組んだ『集団結婚詐欺事件』じゃないか」
サングラスを揺らしつつそう言い放つのだった――。
あらためてその来歴を辿ると、政界入りする前の糸山氏は、父親の創業したゴルフ場運営会社の経営に携わりつつ、もっぱら仕手戦や株買い占めで名を馳せてきた。その後は、中曽根康弘元首相の秘書を経て永田町へと軸足を移していく。
「1970年には笹川良一氏の姪である桃子氏と結婚。実父や義父の資金力を背景に74年、参院選全国区から出馬し、『金権選挙』と言われながらも当時32歳の史上最年少当選を果たしました」(政治ジャーナリスト)
ところが、
「当選直後に大規模な選挙違反が発覚し、1300人近くが検挙されるという空前の事態となりました。が、所属する自民党内からも非難が沸き起こる中、『殴られても蹴られても辞めない』と、任期6年を務め上げたのです。83年に衆院に転身し、86年には選挙区内で演説した際、暴力団組員にナイフで襲われて負傷する事件も起きています」(同)
96年の引退後は事業に専念し、02年には約200億円を投じて東京・高輪に18階建ての「ザ・イトヤマタワー」を竣工。経営破綻する前のJALの個人筆頭株主としても知られ、米誌フォーブスの長者番付でもたびたび取り上げられてきた。
現在の総資産はざっと4000億円にのぼり、父から受け継いだ「新日本観光株式会社」の会長、そして63年に自ら開学した湘南工科大学の名誉総長の任にある。また私生活では21年に、蓮舫参院議員の長男と養子縁組したことも話題になった(現在は解消)。
「糸山会長は将来の事業承継を見据え、お眼鏡にかなった人物との養子縁組を行なってきました」
とは、同社の関係者である。配偶者についても、
「13年に桃子夫人と離婚し、その後、2度の結婚・離婚を経ています。3度目の離婚は21年3月でした」
住まいは前出のタワーの最上階。高齢でもあり、身の回りの世話は同社の秘書らが担ってきたという。
そんな折、トラブルに見舞われた糸山氏。ことは22年の6月に遡る。この関係者によれば、
「会長は当時“新型コロナウイルスも流行って、高齢のまま一人で過ごすことに寂しさを感じている。残りの人生を豊かに過ごせるパートナーはいないだろうか”と周囲に話していました」
とのことで、
「かねて懇意にしてきた国民民主党の古川元久議員と会う機会があり、会長がこの思いを伝えたところ、『自分の事務所を辞める女性秘書がいる。彼女は顔が広く、配偶者候補を紹介できるのでは』との連絡がありました。そこで6月9日、会長はその野口さん(仮名)という当時40代後半の女性秘書と、タワー内のレストランで対面したのです」(同)
その場には古川議員も立ち会ったといい、
「しばらくして、会長の秘書が野口さんに電話をすると、『紹介したい人がいる』という。さっそく相手のプロフィールが送られてきて、8月3日にその女性と会うことになりました。同席した野口さんからは、JALの子会社でグランドスタッフをしている友人だと紹介されたのです」(同)
当時40代前半だったその女性を、仮に裕美さんとしておく。初顔合わせの後、野口氏が同席しながら食事やテニスなどの“デート”を繰り返したものの、
「会長は、過去に株で大損をしたこともあってJALには良いイメージを持っていませんでした。またそもそも、裕美さんをさほど気に入っていない様子だった。ところが野口さんはさかんに結婚を勧め、『私が二人の間を取り持つ』『うまくいかなければ裕美さんを説得して離婚させる』とまで言い切ったのです」(同)
野口氏に勧められるまま、まずは裕美さんとイトヤマタワーの18階で同居することになり、9月28日に入籍。その翌月、「糸山夫妻」は裕美さんを紹介してくれた野口氏、そして古川議員を東京・赤坂の割烹に招待し、4人で会食。帰り際に糸山氏は、野口氏を通じて古川議員に「お礼」の100万円を渡したという。
「同じ頃、野口さんが新日本観光の取締役に就くことになりました。裕美さんとの間を取り持ってくれるということで会長は大いに期待していたのです。肩書は取締役副社長代行で、月額250万円という破格の報酬でした」(同)
ちなみに裕美さんも退職し、10月から新日本観光の親会社である新日本HDの取締役に就任。同じく月額250万円の役員報酬を得ることになった。
スキンシップを拒まれ
こうして新婚生活は始まった。が、それは実に奇妙な日々だったという。同社のさる幹部が明かす。