政治

【再掲】ロシア「核恫喝からのエスカレーション」を止める唯一の方法――核をめぐる安全保障課題と日本の対応

2022年12月21日

上半期(1月~6月)に掲載した記事から、2022年の世界と日本を捉え直す「再読セレクション」をお届けします。(初公開日:2022年3月11日)

   

ウクライナ危機でプーチン大統領がとった核恫喝は、「核武装した現状変更国」が状況を意図的にエスカレートさせることで相手に妥協を強いる「エスカレーション抑止(escalate to de-escalate)」戦略だと理解できる。これに緊張緩和を最優先する一見“常識的”な回避志向で臨むことは、我々が望む方法とタイミングで危機を収束させるための主導権を手放すことになりかねない。 (この記事の後編『非核三原則の見直しと「核共有」は、東アジアの拡大抑止モデルとなりうるか』は、こちらのリンク先からお読みいただけます)

 

 2月24日、ウラジーミル・プーチン大統領はウクライナに対する事実上の宣戦布告演説の中で、ロシアは今でも世界最大の核保有国の一つであることを強調した上で、「我が国への直接攻撃は、どんな潜在的な侵略者に対しても、壊滅と悲惨な結果をもたらすであろうことに、疑いの余地はない」と述べ、西側諸国の対応次第では核使用も辞さない構えを見せた。そして同月27日には、戦略核抑止部隊に対して特別警戒態勢をとるよう命令を下している。……

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