人類は進化している。それも加速度的に――。科学の進歩という意味ではありません。政治や経済の進展という隠喩でもありません。遺伝学的な変化を通じて、生物学的にヒトが進化しているという意味です。
ハーバード大学のアクバリ博士らが、過去1万8千年にわたる西ユーラシア地域の約1万6千人の古代DNAを解析した結果を4月の『ネイチャー』誌に発表しています。論文では、世代ごとに特定の遺伝子変異の割合がじわじわと変化し続ける、穏やかだが確実な淘汰、いわゆる「方向性選択」と呼ばれる現象が、少なくとも479カ所の遺伝子座で起きていた証拠を突き止めました。