スーパーで購入した豆腐のパックを手に持って運ぶことを想像してください。容器の中の豆腐は、一歩一歩踏み出すたびに、わずかに揺れるでしょう。これと似た現象が、頭蓋骨の中でも起きています。脳は、頭の中に静止しているのではなく、歩くたびに揺れているのです。では、脳を揺らしているものの正体は何でしょうか。それを明確に示したのが、ペンシルベニア州立大学のドリュー博士らが4月の『ネイチャー神経科学』誌に発表した研究です。
脳の動きは、従来、心臓の鼓動や呼吸によるものだと考えられてきました。しかし、ネズミを用いた精密な観察の結果、脳を動かす主役は、心臓でも肺でもなく、意外なものでした。