カルチャー

養老孟司と塩野七生が語るAI「これから人間はどこへ行くのか」

2026年7月1日


<span>養老孟司と塩野七生が語るAI「これから人間はどこへ行くのか」 </span>
養老孟司さんと塩野七生さん

作家の養老孟司さんと塩野七生さんは、ともに1937年生まれの同い年。旧知の仲であるお二人が、2018年にそれぞれ新著を刊行されたことを記念し、「週刊新潮」誌上で対談が行われた。作品について、またそれぞれの「来し方」について。果ては既に当時話題となっていたAIにまで話が及んで――。二人の叡智が集った貴重なやり取りを再録する。

※本稿は「週刊新潮」2018年1月11日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。(本文内は敬称略)

「書きたいと思うような男は書ききった」

塩野 お久しぶりです。

養老 お久しぶりです。1年ぶりですね。塩野さん、お変わりありませんね。

塩野 はじめてお会いしたのは、30年くらい前だったかしら。ちょうどこの帝国ホテルのラウンジで、「塩野さんの脳を東大の解剖学教室に持って帰りたい」なんておっしゃって……。

養老 そうそう。女の人の脳はあまり解剖室にないんですよ。男女の脳はよく見れば違いがわかります。女性の方が男性より言語野が大きいんです。言語能力を測る試験があったら、トップテンはみんな女性ですよ。

塩野 保存するガラスケースの色を特別にピンクにしてあげるって言われたのを覚えていますよ(笑)。でも私はまだ生きているからダメって言ったのよ。

養老 ハハハ。

塩野 イタリア語で「インベッキアアト・ベーネ」っていう言葉があるのよ。「うまく老いた」という意味で、久しぶりに会っても、養老さんはそういう顔をしていらっしゃるわね。

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