スーパーのレシートに、リンゴやカボチャと並んで「ハチの手数料」と印字されることはありません。もし野菜や果物などの食材に、花粉を運ぶ昆虫が請求書を出したら、思いのほか高額になる――そんな調査結果が5月の『ネイチャー』誌に発表されました。英ヨーク大学のティンバーレイク博士らの論文は、昆虫が人間の栄養源と農家の収入にどれほど貢献しているかを示しています。
調査地はネパール西部の山岳地帯にあるジュムラ郡。小規模農業を営む10の村で、老若男女776人を調査しました。前日に何をどれだけ食べたかを2週間ごと、1年間にわたり聞き取り、体格や農業収入も記録したのです。同時に、どの昆虫がどの花を訪れたかを観察し、昆虫の体に付いた花粉量も調べています。