プーチンと最も多く面会した日本人外交官が語る、素顔のプーチン。
1998年、大統領府第一副長官だったプーチンは、北方領土をめぐる30分の話のあいだ、表情ひとつ変えなかった。一方で、外相との会談で「40億ドル」の投資額を聞いたとたん、身を乗り出した。相手を徹底的に下調べして心に入り込む「究極の人たらし」は、ブッシュ大統領に十字架の話を打ち明けて、「彼の魂を見た」と言わせた。
2022年2月24日の開戦の朝、駐ロシア大使だった上月豊久さんは東京への公電に「ロシアを孤立と衰退に導く」と書き添えた。プーチンが侵攻の正当化に持ち出す「大祖国戦争」とは何か。千年の歴史をさかのぼるシリーズ、第1回です。