プーチンを読み解く鍵は、宗教にある。
ローマ教皇と皇帝が争ったカトリックと違い、ロシア正教は常に国家に寄り添ってきた。共産党政権下での弾圧を経て、プーチン自身は母親の手でひそかに幼児洗礼を受けていたという。
10世紀、キエフ・ルーシのウラジーミル大公は、イスラム教、ユダヤ教、カトリック、正教を比べて正教を選んだ。その洗礼の地が、クリミア半島の古都ケルソネス。クリミア併合の演説でプーチンが真っ先にこの地の名を挙げたのは、なぜなのか。
2016年、クレムリンのすぐ脇に高さ16メートルのウラジーミル大公像が建てられた。台座にはケルソネスから運んだ石が使われ、その名はプーチンと同じ「ウラジーミル」。信仰と政治が一体となった「再統合」の論理に迫ります。