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三宅香帆×柳澤田実「ちいかわ」的ユートピアから共同体を考える(後編)

2026年10月4日


<span>三宅香帆×柳澤田実「ちいかわ」的ユートピアから共同体を考える(後編)</span>

これまでにも宗教学の観点から、現代の「推し」や「推し活」にひそむ心理、その宗教性について論じてこられた柳澤田実さん。三宅香帆さんの著書『推したちとどう生きるか』(新潮新書)は、これまでの潮流を踏まえたうえで、この国の「推し」文化と、その現在地について考えた本です。第3章で柳澤さんの文献(「消費社会の宗教、ファンダム・カルチャー」『三田評論』2024年)を参照されている箇所あることをきっかけに対談が実現しました。

「推し活化する社会」という切り口から、さらに一段上をゆくスリリングな議論が展開されました。ぜひ前後編あわせてご覧ください。
(前編)
・推し活と宗教と消費活動/共同体を考え直す映画『ちいかわ』/推しと子育て/夫婦の不在
(後編)
・自己犠牲と自己実現というダブルバインド/家族化するアメリカ、職場化する日本/アメリカにおけるカトリックの台頭/秘密という贅沢

★動画の目次
00:00 オープニング~アバン
00:43 福音派の推し活的信仰
01:10 宗教的健診とアメリカ的自己実現を両方求められているダブルバインド状態
02:40 もう一回、個と共同体の緩やかなつながりを考えていこう
04:04 カトリックのピザパーティ
05:42 真剣交際!?
08:45 ポスト・フォーディズム
09:14 『ちいかわ』的ユートピア――『ちいかわ』は性のない世界
10:04 「職場の同僚ユートピア」多いな最近
11:17 推し活みたいな一対一の他人にエネルギーを使うのとは違う関係性
11:31 名付けられない関係
12:27 サンリオは「2」なんですよ。『ちいかわ』は「3」なのが…
13:41 サードプレイス的なコインランドリーで
14:18 家庭に縛られない象徴としてのコインラインドリー
14:45 家父長制じゃない形で持続可能な家族をつくるにはどうしたら
19:18 江藤淳の文学批評における「マザコン家族問題」
20:29 「秘密を持つ」という贅沢
25:43 秘密が寂しいという感覚は年々強くなっている
27:40 人間 vs VTuber
28:37 「推しのAI」は現れるのか

【書籍紹介】
『推したちとどう生きるか』(新潮新書)
【内容紹介】日本人にとって推し活はもはや一時の熱狂ではない。現代の推しは、私たちに「ハレの日」を与えてくれる一方で、「ケの日常」もまたともにあることを教えてくれる。それは、この社会に広く浸透した一つの文化なのだ。では、私たちはそんな推しと、どのように持続可能な関係性を築いていけるだろうか。「推し活」文化の源流から令和の最前線までをひもとき、ポスト消費社会における「推しの構造」を鮮やかに読み解く。

『ポップカルチャーと聖性』(blueprint)
宗教学者/哲学者の柳澤田実による初の単著。
 

柳澤田実が2024年12月からリアルサウンド ブックにて開始した連載『ポップカルチャーと「聖なる価値」』の全記事に加えて、2020年代にさまざまな媒体に寄稿した作品評を収めた一冊。現代のポップカルチャーやそのファンダムには「聖なる価値」を求める指向性が存在するという見立てのもと、ビリー・アイリッシュやザ・ウィークエンド、藤井風といったポップスターから、『罪人たち』や『アトランタ』といった映画/ドラマ作品、『この世界の片隅に』や『チェンソーマン』といった日本のアニメ/漫画作品まで、宗教学者/哲学者の視点から読み解いた新時代のカルチャー批評集となっている。

著者の柳澤田実は、2024年に国内最大級のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC 2024」にて行った講演「消費社会の宗教:ファンダム・カルチャー」で大きな注目を集め、以降、現代の「推し活」を宗教学的な見地から考察する識者として、さまざまなメディアで自身の考えを発信している。『イン・ザ・メガチャーチ』(日経BP)の朝井リョウ、『福音派―終末論に引き裂かれるアメリカ社会』(中公文庫)の加藤喜之、『推したちとどう生きるか』(新潮社)の三宅香帆といったベストセラーの著者たちとの対談も話題となり、単著が待望されていた。
 

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