『嵐を呼ぶ男』。石原裕次郎を国民的アイドルへと飛躍させた。主人公はドラマー。ジャズと台詞とアクションと。外連味(けれんみ)溢れる。リアリズムからはみ出す。が、それでこそ裕次郎の規格外の魅力が炸裂した。『緑はるかに』。浅丘ルリ子をスターにした。原作は北条誠の児童文学。挿絵は中原淳一。ルリ子は中原の描く美少女そのまま。挿絵が実体化したような。演出もミュージカルのような、ファンタジーのような。これまた外連だ。監督は共に井上梅次。映画は嘘つき。虚構。そこで照れるな。かえって赤裸々に。あざとくてけっこう。割り切り方が並大抵でなかった。
Vol. 20
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