アマゾンの熱帯雨林へ行き、昆虫採集で全種をコンプリートしようとしたら、虫かごと網だけでなく、覚悟か諦念も必要かもしれません。8月の『ネイチャー』誌の記事が、約400人の研究者が参加したという史上最大級の昆虫多様性の調査について伝えたのですが、その結果が衝撃的でした。
舞台はアマゾン中央部の約1万ヘクタールの森。棲息する昆虫を、地面から木々のてっぺんまで丸ごと数え上げようという壮大な試みです。予備的なデータによれば、このわずかな調査地域に仕掛けた罠で、4万種を超える昆虫が捕獲された可能性がある、と記事では紹介されています。世界の昆虫は約600万種と推定されてきましたから、その約0・7%がごく狭い一区画に詰まっていた計算になります。