永井荷風や野村萬斎氏を輩出
当時はまだ女性官僚という存在そのものが少数派であった中、片山氏は財務省内でも順当な出世を続けていたようにみえる。
1982年(昭和57年)、東大法学部卒業後に大蔵省入省。主税局、フランス留学、証券局を経て、広島国税局海田税務署長には「西日本初の女性税務署長」として就任。その後も国際金融局、主計局、銀行局、大臣官房、理財局、関税局などを幅広く経験し、2004年(平成16年)には女性としてはじめて、国家予算案を作成する重要ポストである主計局主計官を務める。
その翌年のいわゆる「郵政選挙」で、無所属で出馬した城内実・現経済財政担当大臣を748票差で下し、政界デビューを果たした。20年の時を経て、古巣のトップに大臣として戻ってきたのが昨年のことだ。
そんな片山氏の出身高校が、筑波大学附属高校である。国立の名門中高一貫校として知られ、東大合格者数ランキングでもトップ20の常連だ。昌平坂学問所跡の高等師範学校、尋常中学科をルーツとする同校はかつて東京教育大学附属高校という名称だったが、1978年に筑波大附属高校に改称し、現在に至る。
受験業界に詳しい教育ジャーナリストの西田浩史氏によれば、
「以前と比べると人気や入試難度は下がり気味ではありますが、今なお最難関校の一つであることに変わりはありません。開成のような体育会系気質とは異なり、かなり自由放任、個人主義的な校風だと思います。永井荷風や星新一などの作家を輩出していたり、狂言師の野村萬斎さんや元日向坂46の影山優佳さん、そして悠仁親王の出身校としても知られています」
筑附出身の“出世頭”
新潮QUEが独自入手した、明治以来の財務省全キャリア官僚の出身高校・大学が記された財務省の「裏名簿」(令和5年入省者まで記載)によれば、筑附出身の財務官僚は、歴代で53人いる。そのうち、昭和入省者38人をまとめた表が以下だ。