<span>恫喝音声で火だるま 簗農水相の嘘</span>
釈明会見を行う簗和生農水大臣(10月2日)

『週刊新潮』が報じた簗和生農林水産相(47)の“恫喝音声“は大きな波紋を呼んだ。数度の会見では言葉を濁した末、ようやく謝罪に至ったが、実のところ「政治介入」が取り沙汰されたのは今回が初めてではなかった。頭を下げてもなお残る、事態隠蔽を目論む「嘘」の匂い。

萩生田光一幹事長代行も憤慨

表情は終始、神妙だった。渦中の簗氏は10月5日、国会内で記者団に囲まれ、

「不徳の致すところであり、深く反省しております」

 と、謝罪の言葉を口にしたのである。

 発端は、『週刊新潮』(10月1日発売号)が報じた「恫喝音声」だった。自民党の栃木県大田原支部で5月24日に開かれた会合でのやりとりを収めた音源に、問題の発言はあった。

「那須烏山市と那珂川町の令和8年度の道路予算については、大幅にカットをしました」

 今年2月の総選挙を栃木3区で戦った簗氏。だが、那須烏山市や那珂川町の首長らが推す対抗馬の無所属候補に敗れ、比例復活を余儀なくされた。

「簗氏は小選挙区で敗れたその腹いせに、両自治体の道路予算のカットを国交省に働きかけたものと見られています。簗氏は音声の中で『那須烏山市については前年比で64%減』『那珂川町は54%減』と話しており、これらは奇しくも実際の削減率とほぼ合致する数字でもあるのです」(地元栃木県の政界関係者)

 簗氏は5日、発言を「撤回する」としたのだが、

「2日の閣議後の会見では、“大臣就任前の一議員としての活動であること”を理由にして回答を拒み続けました。木原稔官房長官がこうした事態を重く見て、同じ日の午後、簗氏を官邸に呼び出し『説明責任を果たすように』と説諭した。簗氏は夕方になってその日2度目の会見を渋々開いたものの、やはり明確な謝罪の言葉を発することなく、『誤解を招いた』と釈明するばかりでした」(政治部デスク)

 簗氏の頑なな姿勢には、党内からも冷めた視線が注がれている。

「旧安倍派出身で裏金議員でもある簗氏の入閣は今後、他の裏金議員が無事入閣を果たせるのかを探る試金石でもありました。だからこそ、旧安倍派の世話役を任じる萩生田光一幹事長代行は簗氏に『しっかり謝罪するように』とクギを刺したといわれます。なのに2日の会見は2回とも謝罪からほど遠く、萩生田氏は憤慨していたようです」(同)

 そんな簗氏が態度を翻したのにはワケがあった。

「5日の臨時閣議のあと、高市早苗首相と簗氏が約10分間、サシで向き合っています。そこで首相からきつくお灸を据えられ、簗氏はようやく発言を撤回、謝罪する運びとなったのです」(同)

 とはいえ、簗氏は5日になってもなお、

「担当省庁に予算削減の働きかけをしたという事実はございません」

 と、予算カットについては否定の姿勢を貫いている。

 政治ジャーナリストの青山和弘氏が言う。

「官邸サイドは報道があった当初から“簗氏は実際には国交省に働きかけを行っておらず、支援者の前で話を大きく盛ってしまった”というストーリーで乗り切ろうとしていました」

 まさに簗氏は官邸の描いたこのシナリオに沿う形で、3回目となる5日の会見に臨んだと見える。

 しかし、前出の地元の政界関係者が言うには、

「簗氏は件の音声で『河川の関係は触っていません。道路の、命に支障がないところを削減しています』とか、『私は今ですね、筆頭副幹事長(注:5月当時)という立場になってですね。“幹事長室にちょっと来てくれ”と言えば、こんなことができるんですね』などと具体的に語っています。現実に役所に圧力をかけていたからこそ、このような言い方をしたのでしょう」

別会合でも同様の“威圧”を

 実は、簗氏による省庁への働きかけが問題視されるのは今回が初めてではない。

「簗氏には政治介入を疑われた“前科”があります」

 と言うのは自民党関係者。

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