<span>「ねぎ」「にんにく」「たけのこ」「キャベツ」……スーパーの「中国産食材」全1148商品総点検「実名リスト」</span>
どこまで日常の食卓に浸透しているのか

不正が相次ぐ彼(か)の国の食材は、どこまで日常の食卓に浸透しているのか。本誌はスーパーなどが扱う食品の原材料を徹底調査。「中国産食材」の使用が判明した総数は1148品にも及ぶ。それらを集めた「実名リスト」、そして新たに判明した事実をお届けする。

原産地表示の義務は、重量割合が最も高い食品だけ

 食欲の秋となり、スーパーの店頭には日本各地で収穫された様々な食材が並ぶ。生鮮品の売り場に、「北海道産」などと表記された旬のたまねぎやじゃがいもが陳列されているのはお馴染みの光景だろう。

 だがしかし、レトルトやインスタント食品をはじめ、冷凍食品、缶詰といった加工食品のコーナーに足を運べば、原産地がラベルに明記されていない商品が散見される。実はその中には、中国産食材を使っているものが多くあるのだ。

 一般社団法人・加工食品診断士協会で代表理事を務める安部司氏によれば、

「加工食品では、食材が刻まれたり冷凍されたりして、他の材料と組み合わされて使われるため、すべての原材料の原産地が明示されているわけではありません。消費者が原材料の一つ一つの産地を意識しづらいため、中国産食材が使われやすいのです」

 生鮮食品とは異なり、加工食品の表示には“抜け穴”があるとして、安部氏はこう続ける。

「日本における原材料の原産地表示ルールは、諸外国と比べても緩く、消費者に具体的な産地を見せなくても済むような方法がいくらでもあります。消費者が本当に知りたいことが、すべて見える制度になっていません。現行の食品表示基準において、原産地表示が義務付けられているのは、原則として重量割合が最も高い食材だけなのです」

 カップ麺を例にすれば、麺に使われる小麦は商品に占める重量割合が最も高く、原産地が明記される。一方、具材や薬味に使う少量の野菜などは、どの国が原産地なのか明示しなくてもよいことになってしまう。さらに、

「重量割合が最も高い原材料でも、調達先が3カ国以上に及び、国ごとの使用割合の順位が変動する可能性がある場合などは、各国の名前を列挙せずに『輸入』とだけ表示することが可能です。そのため『中国産』と書きたくなければ、あえて調達先を分散し、複数の国から仕入れて『輸入』と表示するということもできてしまいます」

 この度の「中国産食材」への懸念は、今年8月、中国産の白菜に、発がん性が指摘されるホルムアルデヒドの使用が発覚したことに始まる。その後も中国では、茎レタス、タケノコなどにも違法な加工が行われていることが相次いで報じられた。彼の国は日本にとって食材の主要な輸入先。食の安全が揺らぐ中、我々はどの食品を選ぶべきなのか。

 個々人で選択の基準は様々だろうが、商品に対する正しい情報がなければ誤った判断をする恐れもある。そこで本誌は、スーパーなどで市販される食品を扱うメーカー42社の商品に、どれだけ中国産食材が用いられているのかを徹底調査。判明したのは、実に1148もの食品の原材料に、中国産が含まれていたという驚愕の事実である。

 その仔細は「実名リスト」にまとめたので、ご覧いただきたい。調査にあたっては、各社に「中国産食材」を使用している商品名と、具体的な食材を尋ねた。回答を寄せなかった企業については、公式ホームページの公開情報を記し、代表的な商品を載せている。

 例えば、味の素や日清食品、ニッスイ、東洋水産などは、表示義務のある最重量の原材料だけでなく、それ以外の主な原料についてもホームページで原産地を公開している。

 一方で、その他企業の多くはホームページでも現行基準に則った対応に終始。前述した「商品ラベル」の情報をウェブに転記するだけにとどまっていた。最後のリストにもまとめたが、情報公開の姿勢には企業ごとに大きな差が見られたのである。

 こうした結果を分析して明らかになったのは、あらゆるジャンルで中国産食材が多用されている実態だった。

 まずインスタント食品では、エースコックの「スーパーカップ1・5倍 とんこつラーメン」、サンヨー食品なら「サッポロ一番みそラーメン」や「サッポロ一番 カップスター 醤油」、また東洋水産の「赤いきつねうどん 東」「緑のたぬき天そば 東」といった大半のカップ麺で、薬味などに使われる「ねぎ」が中国産だった。

 スーパーでもお馴染みの安価な中国産「にんにく」は、エスビー食品の「本生生にんにく」、創味食品「創味 焼肉のたれ初代」などの調味料に目立つ。国産は旬が5月などに限られる「たけのこ」は、中華レトルトなら永谷園「本日の逸品 ふんわりかに玉」や丸美屋食品工業の「ゴロッと! たけのこ入り酢豚の素」、チルド食品では中村屋の「中華まん」にも中国産が使われていたのだ。

 一家に一つは常備されているであろうレトルトのカレーでは、たまねぎ、じゃがいもなど大半の野菜が中国産だった。

 ヘルシーな食材の代名詞とも言える「春雨」にも、「中国製造」が多用されていた。今回の「実名リスト」で★印として示される「中国製造」とは、現地の工場で加工された原材料を指す。春雨は主に野菜のでんぷんから作られるが、その製造工程が全て中国で行われたことを表している。

 エースコックの「スープはるさめ 鶏白湯」、永谷園や丸美屋食品工業の「麻婆春雨 中辛」などは、「中国製造」の春雨をメインの食材として使っている。

 春雨同様、健康志向を謳うスープでも、中国産の食材が使用されていた。丸美屋食品工業の「野菜をプラス ミネストローネ」や「野菜をプラス カレースープ」は、日本国内にも産地が多い「キャベツ」が中国産だった。

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