音楽を聴いただけで、映画の一場面のような物語が頭に浮かんだことはないでしょうか。歌詞がないベートーヴェンの「運命」やラヴェルの「ボレロ」でも、なんらかの場面を想い描くことができます。8月の『ネイチャー・コミュニケーション』誌に発表された米プリンストン大学のマーグリス博士らの論文を紹介しましょう。
博士らは20人の参加者に10曲の器楽曲を聴かせ、「物語が語られている」つもりで自由に場面を想像してもらい、その後、想像した物語を答えてもらいました。すると音楽に対する参加者の想像は概して似ていることがわかりました。同じ曲を聴いたときに思い浮かべる物語に、多くの共通点があったのです。