<span>米国中間選挙展望(その4):「青い津波」はやって来るのか?</span>
「レッドステート」のジョージア州で幅広い支持を集める民主党のオッソフ上院議員。次期大統領選の潜在候補としても注目され始めた[2026年10月13日、アメリカ・ジョージア州アトランタ](C)REUTERS/Jonathan Ernst

選挙情勢はレイバーデー明けも民主党が勢いを増す異例の展開を見せている。メインシナリオは「上下院とも民主党が奪還」に移ったが、世論調査のバイアスやトランプの「スター・パワー」の効力など上院には慎重に見るべき要素も残っている。総体として今回の選挙はトランプ主義に否定的評価を下すと考えられるが、経済ポピュリズムと政治の「属人化」は続くはずだ。2028年の大統領選に向け、新たな政治的連携にはどのような可能性が生まれるだろうか。

 米国中間選挙まで3週間足らずとなり、これまで3回にわたり連載してきた展望記事も今回が最後となる。本稿では、最終盤における選挙情勢を分析すると共に、中間選挙後の米国政局の展望、とりわけ2028年の大統領選挙に向けた注目点について考えていきたい。

レイバーデー明けも強まる「青い津波の予兆」

 本年の中間選挙を評して米国で良く使われる表現に、「天気(climate)は民主党、地理(geography)は共和党」というフレーズがある。その意味するところは、トランプ政権への支持率の低下を反映し、世論では民主党に追い風が吹いているものの、昨年来進めてきた下院選挙区の「ゲリマンダリング」(区割りの恣意的な見直し)のおかげで共和党は議席の積み増しが期待できる、という見立てだ。こうした事情に加え、近年政治の分断が深化した結果、上下両院とも競争的な選挙区(州)の数が減っていることもあり、議席の変動は穏やかなものに留まるというのがこれまでの大方の見方であった。

 ところが足元の情勢を見ると、民主党が攻勢を強め、「青い波」どころか、「青い津波」が押し寄せるのではないか、という見方も出始めている。こうした情勢の変化を、過去3回の分析同様、クック・ポリティカル・レポート(CPR)のデータをもとに示したものが以下の図表だ1。

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