- 新生シリア、莫大な負の遺産を継ぐ国家再建のリアル(上)――シャラア政権を縛る過激なイスラム主義と国民の相互不信
領土の分割:米国、トルコ、イスラエルの動きが播く火種
もう一つの大きな負の遺産は、やはりシリアの領土の一体性が外国勢力によって蹂躙されているという、これまでと変わらぬ事実である。アサド政権崩壊は、イランとロシアのプレゼンスを縮小させた一方で、トルコとイスラエルのプレゼンスを拡大させ、両者の間で緊張を生みつつある。この問題は、厄介なことに北東部のクルド勢力や南部のドルーズ派に代表されるように、ダマスカスの新政権とは距離をとるシリア各地の自律的な動きと呼応しあっている。……