ライフ

開高健、夏目漱石、川端康成… 温泉宿に残る文豪の足跡

2026年8月14日


<span>開高健、夏目漱石、川端康成… 温泉宿に残る文豪の足跡</span>
文豪たちの足跡が残る温泉宿

名作の舞台となった温泉街や、執筆のため長期滞在した宿など、日本の名湯秘湯には、必ずといっていいほど文豪の足跡がある――。温泉エッセイストの山崎まゆみ氏が、老舗宿に伝わる逸話とともに、文豪の愛した「3つの湯」を巡る。

※本稿は「週刊新潮」2018年5月3日・10日号に掲載された特集を元に再構成したものです。また、年齢や肩書、年代表記等は当時のものです。

開高健の行きつけだった秘境の宿

 山間部の温泉地には、厳しい雪に閉ざされ冬季休業する宿も少なくない。そうした山峡のいで湯が次々と再開するのが、ゴールデンウイークの時期である。

 例年4月頃に宿開きを迎えるのが「丸沼温泉 環湖荘(かんこそう)」だ。群馬県片品村のさらに奥、標高1430メートルの“関東の秘境”に建つ一軒宿の前には、手つかずの湖が広がっている。

 この丸沼に、開高健が初めてやってきたのは、昭和44(1969)年3月のこと。開高といえば、その4年前に書いたベトナム戦のルポルタージュで名を馳せたが、昭和43(1968)年、雑誌「旅」で〈私の“釣魚大全”〉の連載を始めて釣りにも傾倒。釣りの随筆『フィッシュ・オン』(新潮文庫)の基となる旅に出る直前、新境地を拓くタイミングだった。……

おすすめの記事

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

注目の特集

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの電子書籍

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

おすすめの動画

すべて見る
戻るボタン 次へボタン

ニュースレターを購読する

新潮QUEは、「問う力」を養っていくためのサブスクリプションサービスです。

無料登録する