人類は再び月へ向かい、再生医療は新たな時代へ――。ここでは、2026年上半期を彩った科学ニュース5つを紹介する。
アルテミス2が人類最遠距離に到達
今年4月、世界が固唾を飲む中、米フロリダ州のケネディ宇宙センターからオリオン宇宙船がNASAの巨大ロケットにより打ち上げられた。そして4人の宇宙飛行士が10日間かけ、8の字型の経路で月の周りの飛行を達成。その間、月の裏側を通過し、人類史上地球から最も遠くへ到達した。
人類が月へ送られたのはアポロ計画から約半世紀ぶりで、月面着陸を目指す『アルテミス3号』に向けた技術検証が大きな目的であった。オリオン宇宙船の生命維持システムや操縦装置が問題なく機能し、安全な船であることは確認できた一方、トイレが壊れたという問題も浮上。今回は緊急用の袋を使って凌いだ。
いずれにせよ、日の入りならぬ「地球の入り」や、月の裏側から見た日食の撮影にも成功し、感動の瞬間にあふれたミッションであったともいえよう。
米国主導のアルテミス計画は、いずれ月で長期的な活動を行うことを見据えている。今年6月には、アルテミス3のクルーが発表されたばかり。アルテミス3は2027年中の打ち上げを目指しており、民間企業による月着陸船との接近や結合(ドッキング)の試験が行われる予定。当初の計画では月面着陸を目指していたが、2028年のアルテミス4に先送りされた。