<span>北朝鮮「腐敗事件」に見る金正恩体制の綻び</span>

「特大型不正腐敗行為」の中身とは

 北朝鮮で深刻な政治事件が起きた。これは軍高官の腐敗・汚職にとどまらない。金正恩朝鮮労働党総書記による軍の統制に関わる政治事件である可能性が高い。焦点となっているのは、朝鮮人民軍総政治局の前組織副局長パク・フィチョル氏である。人民軍総政治局は、軍幹部の人事、昇進、忠誠心の審査などを担当する。日本の行政組織にたとえれば、人事局と監察局の機能を併せ持つような強力な部署である。そのナンバー・ツーが、金正恩氏の統制とは別の人的ネットワークを軍内部に築いていた疑いが浮上したのである。

 7月10日、平壌で金正恩氏が臨席する党・政・軍連合会議が開かれた。翌11日、朝鮮中央通信は「剛健な規律と厳格な法的綱紀で革命の勝利の進軍を保証しよう――党・政・軍連合会議に関する報道」と題する長文の記事を配信した。

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