<span>巨大IP再演都市「西安」</span>

 中国の西安へ行ってきた。かつての名前は長安。遣唐使船に乗って、阿倍仲麻呂や空海もこの地を訪れている。唐の長安といえば世界最大級の都市。壮麗な王宮と碁盤目状の道路。外国人商人やゾロアスター教徒が行き交う。今でいえばニューヨークとドバイと京都を足したような街だ。

 現在、その西安はどうなっているのか。実は長安時代の地上建築はほぼ残っていない。10世紀初頭に都が洛陽に移ってからは、辺境を抑える軍政都市としての時代が長く続いた。地中を掘れば遺跡は出てくるが、地表に残るのは建物の基礎くらい。そう聞くと、奈良を想像するかも知れない。この前、世界遺産に登録されたばかりの藤原宮跡に行ってきたが、見渡す限り草原だった。だいぶ想像力を試される世界遺産である。

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