現在「遺作シリーズ」と題してドラクロアとデュシャンの精神を合体させたような絵が描けないかなと思って、当てもなく描き始めています。当てもなくとは展覧会の予定がないということです。
ではなぜ「遺作」と命名したかといえば、今の僕の90歳という年齢を考えると、高々生きたとしても95歳は無理、せいぜい92~93歳が寿命の限界ではないかと想定しています。90歳を過ぎると体力は目に見えてドスンと落ちます。朝、真っ先きに見るのは新聞の死亡記事欄です。そこに知人の名を捜すのですが、知人でなくとも著名人の死亡年齢と病名は気になります。僕と同年ならまだしも、僕よりも年少者の逝去にはなんとも言えない思いがすると同時に、自分の長命に思わず感謝をしてしまいます。目が覚めるとすぐに他人の死亡記事に目がいってしまうのは、もはや死が人ごとではなく自分ごとなのです。