「真面目だが紋切り型の面白くない人間」
私が初めて簗さんとお会いしたのは、対立候補として2012年の衆院選を戦った時でした。結果的には私が小選挙区、彼は比例代表で当選しました。
政治家というのは普通、印象に残るキャッチコピーを使ったり、冗談を言ったりするものです。当選後も地元の会合で簗さんと顔を合わせましたが、簗さんからジョークを聞いたことは一度もありません。その一方で、役人言葉は非常に正確に話されます。良く言うと真面目なのですが、悪く言えば紋切り型の面白くない人間。これが地元の政界人たちの共通した印象だと思います。
(農水省辞任に至った一連の問題で)今回の件に関しては、「やっちまったな」という感じでしょうね。簗さんは1年生議員の頃から、政治の流儀を無視した「ストレート戦法」の人でした。
予算の決まり方は基本的に市町村から県に上げて、県から国に上げるという流れです。簗さんは1年生の頃から、地元で道路関係をはじめとしたいろんな陳情を聞くと、そのまま国交省に直接電話してしまうんです。国交省は何も知らないので、県に問い合わせるわけですが、県も何も知らない。そして同じように市町村も知らないから行政が大混乱に陥ってしまう。そんなことがままあったんです。
それが当選を重ねるごとにどんどん権力を身に着け、自分の思い通りに事を運ぼうとし過ぎた結果、応援してくれた地域に予算を「付ける」だけではなくて、応援してくれなかった地域の予算を「減らす」という考え方になっていったのでしょう。それらも全て自身で表明する形で露わになったということですから「やっちまったな」と私は思ったのです。
「簗さんはそもそもがクレーマー議員」
実際に簗さんが国交省に圧力をかけたかはわかりません。正直、「道路予算を削れ」ということを言う政治家は表になっていなかっただけで確実にいます。