フランス革命において独裁政治を行い、政敵を次々と粛清、最後は自らも断頭台で処刑されたロベスピエール。「恐怖政治の元凶」とされる元祖〈ポピュリスト〉が、今なぜか世界で再評価されつつあるという。
日本でも、髙山裕二・明治大学准教授による新刊『ロベスピエール:民主主義を信じた「独裁者」』(新潮選書)が刊行された。民主主義を信じた「独裁者」とは、いったいどのような政治家だったのか。ヨーロッパ政治史を専門とする板橋拓己・東京大学教授が、その読みどころを紹介する。
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「正義の暴走」という負のイメージ
ロベスピエールというと、どんなイメージだろうか。フランス革命が生んだ「独裁者」であろうか。「恐怖政治」の代名詞だろうか。あるいは、今風に言えば「正義の暴走」を体現する人物というイメージかもしれない。……