世界中の医療システムが崩壊しつつある。
今年1月、米国では、カリフォルニア州のプロスペクト・メディカル・ホールディングスが米連邦破産法11条(チャプター11)を申請した。同法人が運営していたペンシルベニア州のクロザー・チェスター医療センターなど複数の病院が救急外来の受け入れを停止し、2600人超の医療従事者が解雇され、地域住民は突如医療アクセスを失った。
ミズーリ州やミシシッピ州では採算の合わない産科や小児科の閉鎖が相次ぎ、妊婦が出産のために2〜3時間かけて他州へ移動するケースが多発している。
英国も状況は変わらない。国民保健サービス(NHS)によれば、今年3月末時点で、約742万人が治療待ちで、約7400人が65週間以上の待機を余儀なくされている。救急外来では、75%の患者しか4時間以内に診療を完了できず、救急車の応答時間は平均27分34秒と、目標(18分)を大幅に超過している。……