電力・エネルギーインフラ狙い撃ちに伴う停電多発
ロシアは、2022年10月10日のウクライナ全土に対する一斉攻撃以降、ミサイルやドローンでウクライナの電力とエネルギーインフラを狙い撃ちするようになった。それからわずか9日後の10月19日には、同国の発電能力の40%が失われてしまい、計画停電を導入せざるを得なくなっている。ヴォロディミル・ゼレンスキー大統領は、11月3日、「ロシアは戦場でウクライナを打ち負かせないでいるため、このような方法でウクライナ国民の意志を挫こうとしている」と相次ぐ大規模な攻撃を批判した。
欧州連合(EU)の見積もりでは、2024年9月までに火力発電能力の80%が失われてしまった。ウクライナ大手電力会社「DTEK」は、軍事侵攻以降から3年が経過した2025年2月25日までに、壊された発電所や電力網などの修理を何と1万6001回行っている。壊されては修理するという心の折れるような作業の連続だ。国連開発計画が取りまとめたエネルギー業種の想定被害額は、2024年12月時点でウクライナのGDP(国内総生産)の11%相当に達した。
2025年以降もロシアの攻撃は続き、ウクライナのエネルギー省によると、2025年にエネルギー施設を狙ったミサイル・ドローン攻撃が612回行われている。しかも、ロシアは大量のミサイルとカメラ搭載のドローンを使って攻撃し、ウクライナ側の防空を圧倒している。2026年1月24日の攻撃では、計396ものミサイルとドローンが使われた。全てを撃ち落とすことはできない。……