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リテラシーとポピュリズムの相克にのぞく「民主主義」退潮の原因

2026年8月1日


<span>リテラシーとポピュリズムの相克にのぞく「民主主義」退潮の原因</span>

 近年、「民主主義の退潮」という言葉を聞くことが増えた。2016年のブレグジットやトランプ大統領就任以降、盛んに議論されてきたテーマだ。民主的な社会の運営には国民に一定のリテラシーが必要とされる。OECDの実施する「成人スキル」調査から各国のリテラシーを比較すると、そこから「民主主義の退潮」を読み解くヒントが見えてくる。

日本の「成人スキル」は世界トップクラス

 OECDが実施するPIAAC(国際成人力調査)では、16歳から65歳までの成人を対象に、認知的な能力を必要とする仕事にどの程度、適応できるかを、読解力、数的思考力、問題解決能力の3つで計測している。PISA(OECD生徒の学習到達度調査)が15歳(日本では高校1年に相当)の在学中の生徒の学習到達度を国際比較するのに対し、PIAACは学校で学んだ知識や能力が実際の仕事にどれだけ活かされているかを調べている。

 前回述べたように2022~23年の調査では、成人スキルの低い(レベル1以下の)層が一定数存在することが示されている。たとえば日本にも、読解力でレベル1以下に該当する成人が1割程度いる。だがこうした結果は悲観すべきものではなく、実際には日本の成人スキルは世界トップの水準にある。

 平均得点で見ると、日本は読解力・数的思考力でフィンランドに次ぐ2位で、今回新たに測定された「状況の変化に応じた問題解決能力」では、フィンランドと同得点で1位だ。さらに、習熟度レベル別の分布では、日本は3分野のすべてで低い習熟度(レベル1以下)の割合が参加国中でもっとも少なかった。

 上図は読解力の習熟度レベル別分布で、レベル1以下の割合と、レベル2以上の割合を示している。これを見てもわかるように、PIAACの国別の習熟度の分布にははっきりした傾向がある。日本以外に得点が高いのは北欧やオランダなどベネルクス3国の「北のヨーロッパ」で、得点が低いのはポルトガルやイタリアなど「南のヨーロッパ」と、ポーランドやハンガリーなど「東のヨーロッパ」だ。また、PISAではきわめて高いレベルにあるシンガポールや韓国が、PIAACでは平均を下回っているのも目を引く。

OECD各国の「成人スキル」は……

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