経済・ビジネス

利上げ決定「日銀」に迫る“回帰不能点”――高市政権・米国の「介入」と「干渉」の力学

2026年9月18日


<span>利上げ決定「日銀」に迫る“回帰不能点”――高市政権・米国の「介入」と「干渉」の力学 </span>
会合後の会見に臨んだ植田和男総裁 (C)REUTERS/Kim Kyung-Hoon

既に織り込まれていた通り、日銀は9月17日から2日間開催した金融政策決定会合で利上げを決定した。利上げには否定的な姿勢を度々示してきた高市政権が依然として拡張的な財政政策を貫く中、本質的な意味での円安是正は起こりうるか。金融政策、財政政策ともに米国による“介入”も強まるが、そこにはやがて“干渉”の色が強まる懸念もはらむ。

ECB、FRBに続き日銀も利上げ

 日本銀行(日銀)は9月17日から2日間、金融政策決定会合を開催し、政策金利(無担保コールレート誘導目標)を1%から1.25%に引き上げた。これに先立ち、欧州連合(EU)の欧州中央銀行(ECB)が10日に政策金利を2.25%から2.5%に、米国の連邦準備制度理事会(FRB)も17日に政策金利を3.5〜3.75%から3.75~4%に引き上げている。

 どの中銀もインフレ抑制の観点から利上げを進めたわけだが、中でも日銀の場合、通貨防衛の意味合いが強かったと考えられる。仮に日銀が利上げに踏み込まなければ、日銀による利上げ加速を織り込んで160円から152円台まで上昇した円相場が、再び160円台に下落しかねなかったためだ。それだけ、円安に対する警戒感は強いとみられる。

 しかし、決定会合後に円相場は円安に振れ、157円台を突破した。0.25%の利上げは想定の範囲内であり、日銀のタカ派姿勢は示されなかった。それどころか、高市政権の意を汲んだとみられる2人のハト派の審議委員が利上げに反対に回った。このことで日銀の利上げは思いのほか加速しないという思惑が金融市場で高まったために、円売り再開となったようだ。

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