連載|社会

Vol. 23

日本人記者拘束に見るロシア外交の「二重構造」

2026年10月20日


<span>日本人記者拘束に見るロシア外交の「二重構造」</span>

クレムリンの「一つの作戦」と決めつけてはいけない

 ロシア連邦保安庁(FSB)が北海道新聞の今井裕紀記者をスパイ容疑で拘束した。ロシア側は、今井氏が日本の「国家情報機関」の指示を受け、クリル諸島住民のうちウクライナでの「特別軍事作戦」に動員された者や志願兵の人数を調べていたと主張している。

 しかし、これは現段階ではFSB側の説明にすぎない。容疑を裏付ける証拠を示す責任はロシア側にある。だからといって、最初から「すべて捏造だ」「人質外交だ」と決めつけるのも危険である。今井氏の安全確保と早期帰国が最優先である以上、日本政府に必要なのは感情的な対ロ非難ではなく、ロシアの国家機構が本件をどのように処理しているかを正確に見極めることだ。

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