政治

「カジノ解禁7兆円」大手外資に見切られ風前の灯(上)

2021年6月29日

カジノ収入は年間1.5兆円、経済効果は7兆円――威勢のいい数字が飛び交った統合型リゾート(IR)開発だが、アジアのカジノ・ブームはとうの昔に終了した。今年10月から来年4月28日までの認定申請期間を控え、誘致希望地域は事業者選定を本格化するが、巨額投資を掲げた外資に参入見送りの動きが相次いでいる。

 東京五輪・パラリンピックは、国民の間に根強い反対の声を押しきり、開催される見通しが強まっている。その陰で、五輪以上に多くの反対がありながら、政府が推し進める政策がある。「カジノ解禁」がそうだ。

 もともとカジノは、東京五輪の開催に合わせ解禁されようとしていた。しかし法整備が遅れ、五輪には間に合わなくなった。そこに昨年以降、新型コロナウイルスの感染が拡大し、カジノを含む統合型リゾート(IR)候補地の選定スケジュールなどにも遅れが生じた。

 現在、誘致を表明しているのは、横浜市、大阪府・市、和歌山県、長崎県の4地域だ。このうち最大3カ所に、IRの設置を認められる。

 その流れはこうだ。まず、それぞれの地域がIRの運営を担う民間事業者を決める。6月2日には、先陣を切って和歌山県がカナダ系の事業者を選んだ。今後、他の3地域も事業者を選び、来年4月までに国へ認定申請をする。そして政府の審査を経て、IRが設置される場所が決まる。実際にIRが開業するのは20年代後半の見通しだ。……

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