冬を迎え、世界中で新型コロナウイルス(以下、コロナ)の流行が拡大している。オックスフォード大学が提供する「Our World in Data」によれば、11月27日現在の世界の感染者数は70.5人(人口100万人あたり、7日間平均、以下同じ)。夏の流行収束後の最低値だった10月15日の51.3人から37%増加した。
コロナの流行には季節性がある。昨冬は10月初旬から感染が拡大し、流行のピークは1月11日だった。今冬も当面、感染拡大は続くだろう。感染力が強く、ワクチンによる免疫を回避するおそれもあるオミクロン株が蔓延すれば、爆発的な流行に発展する可能性すらある。
このような状況の中で、日本の危機感は弱い。なぜ、安穏としていられるのか。それは、日本の感染者数が少ないからだ。11月28日現在の感染者数は0.7人で、8月25日に184.0人を記録後は、ほぼ一貫して下がり続けている。主要先進7カ国(G7)では断トツに少なく、最も多いドイツ(687.0人)の981分の1、日本についで少ないカナダ(76.3人)の109分の1だ。東アジアに限っても、水際対策に成功した中国(0.02人)や台湾(0.35人)と遜色ないレベルで、韓国(72.3人)とは比較にならない。
日本の感染者数減は「接種直後」が理由
なぜ、日本で感染が抑え込まれているのか。それは、冬の流行の直前に多くの国民がワクチンを打ったからだ。8月から現在までにワクチン接種を終えた日本人は全体の46.9%。これは日本国内で高齢者へのワクチン接種が本格化したのが5月からで、その後、菅義偉前総理のリーダーシップで急速に追い上げたからだ。……