北朝鮮は9月7、8日に行われた最高人民会議の議題に「組織(人事)問題」を挙げていたことから、人事特に国務委員会の人事が行われるのではないかとみられていたが、その見通しは外れ、最高人民会議の小規模人事が行われただけだった。
最高人民会議常任委員も外れた金英哲
会議では、最高人民会議常任委員会委員だった金英哲(キム・ヨンチョル)党政治局員(前党統一宣戦部長)が解任され、李善権(リ・ソングォン)党統一宣戦部長が新たに委員に選出された。また最高人民会議法制委員会委員長に朴寿日(パク・スイル)社会安全相、同委員にチャ・ミョンナム、呉秀容(オ・スヨン)両氏が、最高人民会議予算委員長には全(チョン)ヒョンチョル党経済部長、委員にキム・ユンシル、ファン・マンボクの両氏が補選された。
注目されたのは、6月の党中央委員会総会で党統一戦線部長を解任された金英哲氏の処遇であった。最高人民会議の第1日目の会議では、金英哲氏の序列は、党政治局員である朴(パク)チョングン副首相と党政治局員候補である趙春龍(チョ・チュンリョン)党軍需工業部長の間で報じられた。5月20日に発表された玄哲海(ヒョン・チョレ)人民軍元帥の国家葬儀委員会の序列では、金才龍(キム・ジェリョン)党組織部長(党政治局員、当時)と鄭京択(チョン・ギョンテク)国家保衛相(党政治局員、当時)の間で報じられており、序列は明らかに低下した。
今回の最高人民会議で同会議常任委員からも解任されたが、最高人民会議の1日目に出席しており、失脚や引退の可能性はないとみられる。ただし、党統一戦線部長、最高人民会議常任委員のポストを軍出身で南北問題にかかわってきた後輩格の李善権氏にバトンタッチしており、政治的な影響力は低下しているとみられる。党政治局員、国務委員の職責がどうなっているかは明確ではない。……