政治

台湾有事「支援は賛成」「派兵は反対」の米世論(2022年7・8月-1)

2022年9月30日

波紋を呼んだナンシー・ペロシ米下院議長の台湾訪問によって中国の軍事演習が台湾の「ニューノーマル」になりつつある中、米国内では対中強硬論、対中協調論いずれもが展開された。一致しているのは台湾有事をリアルな可能性として認めていること。では、台湾有事に対する世論の本音は?(第2部に続きます)

 

1.台湾有事ははじまるのか

バイデン政権の最優先事項は対中抑止

 2022年の夏は、ウクライナでの戦争が続く一方で、台湾情勢をめぐって中台関係や米中関係において緊張が高まった。いわば分裂と対立が、国際情勢における基調となりつつある。ウクライナでの戦争と台湾海峡における軍事的緊張が連動するなかで、アメリカがこれらの二つの危機にどのように関与するべきかについて、アメリカ国内では多様な議論が見られた。

 ウクライナでの戦争によってアメリカの脅威認識が中国からロシアへとシフトしつつあるなか、エルブリッジ・コルビー元米国防副次官補は『ナショナル・インタレスト』誌に寄せた論考の中で、あくまでもアメリカにとっての最大の安全保障上の脅威が中国であることを強調する[Elbridge Colby, “China, Not Russia, Still Poses the Greatest Challenge to U.S. Security(米国の安全保障に対する最大の挑戦者はロシアではなく中国である)”,The National Interest, July 1, 2022]。……

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