世界トップクラスのベンチャーキャピタル(VC)であるSequoia CapitalとAndreessen Horowitz(通称a16z)。彼らはWeb2、いわゆる従来のプラットフォーム型インターネットサービスの世界において、次々とスタープレイヤーたちを見出し、資本を投下。AppleやGoogle、Facebook、Airbnbなど、数えきれないほどのゲームチェンジャーを世に送り出し、Web2の世界において、キングメーカーの名をほしいままにしていた。そんなWeb2の覇者でも、熱い視線を送るのがweb3だ。
web3への投資はこれまでのWeb2とは異なり、従来のエクイティ(株式)を取得する方法以外にも、スタートアップが発行するトークン(暗号資産)を取得するトークン投資などが含まれる。日本では、以前執筆した記事でも言及した通り、暗号資産の期末時価評価課税問題などが存在するため、トークン投資は難しく、未だ法整備の段階にある。
しかし、海外では早くも2018年頃から、トークン投資をメインに行うクリプトファンドが次々と立ち上がり、前述のa16zは2018年から2022年の間に4つのクリプトファンド(総額75.15億米ドル、約1.1兆円)を、Sequoia Capitalは2015年から旗艦ファンドを通じてトークン投資を行うとともに、2022年には6億米ドル(約870億円)のクリプト特化ファンドも立ち上げた。
もちろん、Web2のVC以外に、新興のクリプトキングメーカーも数多く存在する。例えばweb3の王者と名高いParadigmは、前述のSequoia Capitalでパートナーを担っていたMatt Huang氏と、Coinbaseの共同創業者であるFred Ehrsam氏が2018年に立ち上げた新興のクリプトネイティブファンドだ。これまで総額25億米ドル(約3600億円)ものファンドを組成し、わずか4年でWeb2のキングメーカーたちを抑えて、王座に君臨した。そして、今回取材に成功したElectric Capitalもまた、世界でトップ10に入る屈指のクリプトファンドとなる。……