政治

【Analysis】トランプ前米大統領、3度目の起訴 そのカギを南北戦争時代の権利保護法が握る意味

2023年8月4日

トランプと側近たちは、アトランタ、デトロイト、フィラデルフィアといった民主党のバイデンに投票した黒人有権者が多い都市を、前回大統領選の選挙結果を覆すための標的にしたと元連邦検事のクリスティ・パーカーは指摘する。「私たちが格闘している問題は南北戦争の頃からほとんど進歩していない」。

[ロイター]米連邦大陪審は8月1日、2024年の米大統領選で共和党候補者選びの先頭を走るドナルド・トランプ前大統領を起訴した。同氏の起訴はこれで3度目になる。

 今回の起訴内容は、前回大統領選において有権者が公平な選挙に参加する機会を奪う陰謀に関与したこと、連邦議会がジョー・バイデン大統領の勝利を承認するのを妨害した「米国搾取への共謀」などである。トランプは容疑を否認。起訴は一連の政治的「魔女狩り」の一環であると反発している。

 起訴状で挙げられた罪状のうち、憲法などが定める公民権の侵害について連邦特別検事が起訴の根拠にしたのは、南北戦争(1861−1865)の後、黒人の権利擁護のために制定された法律である。これは解放された奴隷たちが社会に溶け込むことを目的として南北戦争復興期の1870年に制定された法律で、「憲法が保障する国民の権利、あるいは法的権利を奪う謀略に関与する」ことを罪とした。

 元連邦検事のクリスティ・パーカーによると、トランプと側近たちが選挙結果を覆そうとして標的にしたのは、アトランタ、デトロイト、フィラデルフィアといった民主党のバイデンに投票した黒人有権者が多い都市だ。「今回、南北戦争復興期の法律が使われることは非常に多くのことを物語る。すなわち、私たちが格闘している問題が南北戦争の頃からほとんど進歩していないということだ」と、現在は非営利団体「プロテクト・デモクラシー」の顧問弁護士を務めるパーカーは言う。……

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