欧州連合(EU)加盟国で唯一、親ロシアの立場を取るハンガリー。西側諸国の大勢に背いてまで、独自の姿勢を取る理由は何なのか。今年(2023年)5月、同国の首都ブダペストを訪ね、オルバン・ヴィクトル首相の外交問題ブレーンであるウグローシュディ・マールトン首相府次官補(39)に、政府の立場を聞くとともに、政府に批判的な政治評論家のサバドシュ・クリスティアーン氏(49)らにも話を聞いた。(文中の名前は姓、名の順)
ハンガリーはロシアのウクライナ侵略に関して、違法で正当化できないと批判しているが、対ロシア制裁を強化してきたEUの中で、制裁がガスや石油に拡大することに反対してきた。また、対ウクライナ武器支援に、消極的な立場を取ってきた。
2022年7月21日には、シーヤールトー・ペーテル外相がモスクワを訪問し、天然ガスの供給拡大を要請した。8月、ロシアは追加供給を承諾した。
対ウクライナ武器支援では、他国の武器が自国領土を通過することを拒み続けている。トルコと歩調を合わせるように、フィンランド、スウェーデンの北大西洋条約機構(NATO)加盟にも反対した。……