医療・ウェルネス

日本発売、肥満症治療薬「ウゴービ」の「効果と注意点」「そもそも手に入るのか」

2024年3月4日


<span>日本発売、肥満症治療薬「ウゴービ」の「効果と注意点」「そもそも手に入るのか」</span>
米国から22カ月、欧州から15カ月遅れてようやく承認 (C)KK Stock/shutterstock.com

「ウゴービ」は当初は予想されなかった様々な疾患にも有効性が期待され、アルツハイマー型認知症に対する臨床研究まで進んでいる。ただし、急激な減量で筋肉が減ってしまう「サルコペニア肥満」には注意したい。そして、そもそも薬価の安い日本向けに在庫が確保されるのかという、日本の薬価制度が抱える構造的な問題もある。

 2月22日、デンマークのノボ・ノルディスクが開発した肥満症治療薬セマグルチド(商品名「ウゴービ」)が、我が国でも処方できるようになった。毎週1回皮下注射で投与される。本稿ではウゴービについて解説したい。

BMI27以上、もしくは35以上が対象

 まずは対象だ。ボディ・マス・インデックス(BMI)という肥満の指数が27以上(身長170センチで78キロ)で、高血圧、高脂血症、糖尿病のうち2つ以上を合併しているものか、あるいは、BMIが35以上(身長170センチで101キロ)で高血圧、高脂血症、糖尿病の何れかを合併している患者である。十分な食事療法、運動療法を行っても減量できなかった人に限られる。

 ウゴービの減量効果は顕著だ。2021年3月に米国の『ニューイングランド医学誌(NEJM)』に掲載された第三相臨床試験では、ウゴービとプラセボを投与したところ、ウゴービ投与群では投与開始から68週の時点で体重が14.9%も減っていた。プラセボ群の体重減少は2.4%だから効果は明らかだ。

 ウゴービのメリットは「継続」が比較的容易であることだ。肥満をはじめ生活習慣病の治療の基本は運動と食事である。ただ、これは継続が難しい。……

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