医療・ウェルネス

【Explainer】米国で麻疹(はしか)が増加、知っておくべきこと

2025年4月12日

世界で最も感染力の強い感染症の一つである麻疹(はしか)は、米国では2000年に根絶が宣言された。しかし近年の「ワクチンは安全ではない」という科学的根拠のない主張によって、米国の子どもたちのワクチン接種率は低下、大規模な集団感染が再び発生するようになっている。

[ロイター]麻疹によりテキサス州で2人目の子どもが死亡した。2025年初めの数カ月間に報告された米国の麻疹症例数は、2024年の年間総数をすでに上回っている。

 テキサス州では505例が報告され、オクラホマ州、ニューメキシコ州、カンザス州にも拡大している。アメリカ全体では22州で600例以上が確認された(米政府データによる)。

なぜ今、麻疹に警戒すべきなのか

 WHO(世界保健機関)とUNICEF(国連児童基金)によれば、欧州で2024年に報告された麻疹症例数も前年の2倍の12万7350件に達し、過去25年間で最多となった。ワクチンが導入される1963年までの10年間には、米国では年間300万~400万件の麻疹症例が主に子どもを中心に報告されており、4万8000人が入院し、400~500人が死亡していた。

 麻疹による合併症には、耳感染、聴力喪失、肺炎、咽頭炎、下痢、失明、脳の腫れなどがあり、健康な子どもであっても重症化や死亡の危険がある。ワクチン未接種の妊婦が感染すると、早産や低体重児のリスクがある。米疾病対策センター(CDC)によれば、米国内でワクチンを接種していない人が麻疹にかかった場合、5人に1人が入院を必要とするという。……

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