活況の陰で進みつつある「浸食」
年間200万人――人口1500人に満たない白川村には、キャパシティをはるかに超える観光客が押し寄せる。人気イベントの予約制導入や「レスポンシブル・ツーリズム(責任ある観光)」の呼びかけなど、同村はオーバーツーリズム対策に追われている。
同じく飛騨地方の高山市も、年間の外国人宿泊客数は約77万人(2024年)。前年の約45万人から大きく増加している(高山市外国人観光客宿泊統計)。同市は、30年以上にわたって地道な海外プロモーションを行ってきた「観光先進自治体」として知られ、今日の活況はその努力が結実した形だが、かつての町の姿を知る人々からは“寂しい”という声も聞こえてくる。
「久しぶりに訪れた日本人観光客からは“昔と雰囲気がすっかり変わりましたね”と残念そうに言われることもあるようです」
飛騨地方の観光政策に携わる、ある自治体関係者はこう語る。……