「参政党・国民民主党の躍進」「自民党の大敗」――。2つの象徴的な結果が前面に語られがちな先の参議院選挙だが、宗教系候補者の獲得票数をめぐっても、“エポックメイキング”な出来事が起こっていた。かねて安定した集票力が売りだったはずなのに、創価学会が支持する公明党をはじめ、立正佼成会系の候補も含めて、「宗教団体が獲得した票数」が著しく落ち込む結果に終わったのだ。これが意味すること、背景にある社会事情とは何なのか。そしてそれは、我が国の政治にどう影響してくるのか。公明党が抱える課題を中心に、専門誌「宗教問題」編集長の小川寛大氏が分析する。
※2025年8月19日に「デイリー新潮」の有料記事として配信されたものです。肩書等、全て当時の情報です。
参院選の公示直後から、その兆候は表れていた。
都内各地では、公示日に公明党の選挙ポスターが昼過ぎまで貼られないままの掲示板がいくつも見受けられ、また「常勝関西」と自称するほど選挙に強かったはずの大阪でさえも、公明党の街頭演説に集まる人は他党に比べかなり少ない――。
もちろん地区や演説日によっても違いはあるだろう。また今夏の猛烈な暑さを考えれば、高齢者が多い熱心な公明党支持層(創価学会員)の腰は重くなって当然だ。
それでも、毎年同党の動向を追ってきた身からすると、例年とは異なる“何か”を感じざるを得なかったのだ。……