政治

英空母打撃群のアジア派遣 注目点は「英米合同」

2021年8月9日


<span>英空母打撃群のアジア派遣 注目点は「英米合同」</span>
西太平洋への回航途中、アデン湾で米空母「ロナルド・レーガン」(奥)と共同訓練を実施した英空母「クイーン・エリザベス」(手前)(英海軍HPより)

英空母「クイーン・エリザベス」打撃群が、いよいよ西太平洋に到着した。これは英国のアジアへの単純なコミット強化にとどまらない。米英が軍事的「代替可能性」を高めようとしているなか、日本がこれにいかに関わっていくのかが問われる。

 英国海軍の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」率いる空母打撃群(CSG21)は2021年5月に英国を出港し、地中海、スエズ運河、インド洋、マラッカ海峡を経て、7月末に南シナ海を抜けた。8月は西太平洋で日英米豪を中心とする同盟国・同志国の間で各種の共同訓練が実施されている。その後、韓国を経て、日本がいわば折り返し点となる。

 以下では、今回の軍事面での注目点として、空母打撃群が「英米合同」であることの意味を検討することにしよう。

「グローバル・ブリテン」の柱としての空母

 英国にとって空母打撃群の派遣は、EU(欧州連合)離脱後に世界でより積極的な役割を果たすという「グローバル・ブリテン」構想の一環である。

 今年3月に発表された外交・安全保障の指針である「統合レビュー」では、「インド太平洋傾斜(Indo-Pacific tilt)」が打ち出された。それを具現化する重要な柱が、空母打撃群のインド太平洋展開だ。同地域の同盟国・同志国との関係強化を進め、英国の影響力を示しつつ、ルールに基づく国際秩序維持に貢献することが目的である。……

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