政治

「ウクライナ後」に想定すべき新経済圏「中ロ・ユーラシア同盟」の不気味な潜在力(上)

2022年3月22日

ロシアのウクライナ侵攻は米中冷戦という歴史的文脈と切り離せない。中ロの安全保障面での潜在的な対立構図は残っても、経済連携は急速に深まって行く可能性が高いだろう。ここで誕生する新経済圏は、カザフスタンやイランあるいはインドなど、資源量と人口そして米国との政治的距離によって影響力を持つユーラシアの国々を取り込みながら拡大する可能性がある。(この記事の後半は、こちらのリンク先からお読みいただけます)

 ウクライナ情勢はロシアの手詰まり感と国際的な包囲網が強まるなか、ロシアにとっての戦争終結の道筋とプーチン政権がどこに向かうのかが次の焦点になりつつある。大胆な予測をすれば、ロシアがウクライナ含む欧州正面から東に進路を変え、中国と連携を深める「ユーラシア同盟」が姿を現すだろう。

 世界経済から排除されたロシアの天然ガス、石油、穀物は中国の需要を満たし、中国が電子・電機、自動車、日用品など工業製品からEコマース、デジタル通貨などの技術をロシアに供給する相互補完である。両国が米国に反発する途上国を糾合すれば、「強権体制・統制経済」の新しいブロックとなり、「民主主義・市場経済」を掲げる米欧日豪などの陣営と対峙する「21世紀型新冷戦」に向かう恐れがある。地球温暖化や感染症、経済格差、自由な貿易・投資など人類共通課題への取り組みは大きく後退しかねない。

「基盤」はすでに存在している

 キエフやマリウポリなど凄惨な戦場と化したウクライナにフォーカスしていた視野を広角に変え、欧州からアジアに広がるユーラシア大陸全体を俯瞰してみれば、ロシアのウクライナ侵攻の背景や今後の展開が鮮やかに浮かび上がって来る。

 それを3つにまとめれば以下となる。……

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