経済・ビジネス

金まみれの祭典、東京五輪が残す「負のレガシー」(上):組織委元理事・高橋治之氏という「キメラ」

2022年8月8日


<span>金まみれの祭典、東京五輪が残す「負のレガシー」(上):組織委元理事・高橋治之氏という「キメラ」</span>

1周年記念イベントに出席した小池百合子東京都知事は、東京2020五輪が「前へ進んで行く」ためのレガシーになったと自賛した。だが、組織委元理事の受託収賄容疑の根本にあるスポーツ・マーケティングの暗部は、2030年札幌冬季五輪にそのまま引き継がれようとしている。(こちらの後編へ続きます)

 東京2020オリンピック・パラリンピックが新型コロナウイルス感染拡大下で強行開催されてから1年足らず。組織委員会の元理事とスポンサー企業の間で大会にからみ金銭授受があったとして、東京地検特捜部が7月、受託収賄容疑で強制捜査に乗り出した。

   金まみれのオリンピックに再び焦点が当たった格好だが、メディアの報道の陰で、東京五輪が現在も税金を垂れ流し続け、その総括もないまま2030年冬季大会に札幌市が粗雑な大会経費試算で立候補を図っていることは忘れ去られようとしている。すべてはオリンピックの構造的な欠陥から起きており、今回の受託収賄容疑も例外ではない。

 組織委の高橋治之元理事は2017~2021年にかけ、大会スポンサーだった紳士服大手「AOKIホールディングス」側から現金4500万円超を受け取ったとされる。高橋氏は大手広告代理店「電通」の元専務であり、電通は組織委のマーケティング専任代理店として、マーケティング計画やスポンサー獲得を担う関係にあった。

   このため特捜部は、AOKIが審判などのユニフォーム製作やエンブレムを使った公式商品発売などと引き換えに現金を高橋氏に渡したのであれば、「みなし公務員」である組織委理事への贈賄罪にあたるとみて捜査している。任意の調べに対し、高橋氏は現金の受け取りは認めているが賄賂性を否定し、金を送ったAOKI側は高橋氏が「みなし公務員」とは知らなかったとして、やはり容疑を否定しているという。……

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